【スリッページとは】覚えておきたい!FXにおける「滑り」に注意しよう

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スリッページとは

成行注文では、「どの価格でもいいから今この瞬間にすぐ約定させて!」といって、証券会社にオーダーをします。

この時に、取引していると、どうしても現在よりも不利なレートになってしまうことが生じます。

これを「スリッページ」といって、注文時の価格と約定時の価格の差が起きてしまうことをいいます。

スリッページの説明は、以下の図を参考にしてみてください。

スリッページの説明
スリッページの説明

「スリッページ」も「スプレッド」と一緒で、実質のトレードコストに相当します。

【参考記事】スプレッドとは?

そのため、短期でトレードを繰り返す方にとっては、どうしても気にしなくてはいけない項目の1つになります。

「スリッページ」でレートが不利な方に約定することを、「すべる」などと表現することが多いので、覚えておいてください。

なお、この「スリッページ」は指値注文や逆指値注文でも、たびたび生じることがあります。

「スリッページ」が起きる原因と対策を、お話していきます。

スリッページはなぜ起きるのか

1.インターネット回線の読み込み速度

ご自身でお使いのインターネット回線の速度が遅い場合や、スマートフォンからの取引であれば、電波状況などが影響してきます。

取引画面でオーダーした情報は、インターネット回線を通して、FX会社に送られます。

そのため、その間のインターネット回線が遅かったり、スマートフォンの場合は電波状況が悪かったりすると、どうしてもFX会社にオーダーが行くのが遅くなってしまいます。

このような、事態を回避するためには

・Wi-Fiではなく有線ケーブルをパソコンに繋いで取引を行う
・インターネットのプランをより速いものに替える
・ルーターやLANケーブルを高品質なものに替える
・スマートフォンを格安SIMなど回線が混雑するものにしない
・電波状況の悪い環境ではトレードを控えるようにする

という対策が可能です。

2.FX会社のサーバーの処理能力

スリッページが発生する原因の1つとして、FX会社のサーバーの処理応力が1つの原因でもあります。

FXは、多くの人が取引に参加するため、それだけ大量の注文情報がFX会社のサーバーに流れることになります。

そのため、FX会社のシステムには常に大きな負荷がかかっていると思ってください。

FX会社のシステムに投資できる資金力で、こういった処理能力は決まってくる部分があります。

そのため、できるだけ大手のFX会社を選んだ方が、しっかりと設備投資している可能性が高いです。

最終的には、実際にそのFX会社を使ってみて確認してみるしかないです。

3.FX会社のレート配信速度

FX会社は、売りと買いの注文を自社のシステムでマッチングしています。

多くの場合、マッチングサーバーは東京にあるので、東京に近い方が物理的に通信距離が短くなります。

そのため、関東圏からの取引の方がスリッページは起きにくくなると予想されます。

関東圏外にお住まいで、「どうしてもスリッページが気になる!」という方は、東京にVPSを借りるなどすれば、対策は可能です。

しかし、多くの場合そこまで対策はする必要がなく、以下の「スリッページを少なくするための対策方法」で事が足りると思います。

スリッページを少なくするための対策方法

1.許容スリッページの設定をおこなう

スリッページは、ないに越したことがないですが、どうしても構造上生じてしまうものです。

そのため、「スリッページは発生するもの」として、うまく付き合うしかありません。

FX会社では、「許容スリッページの設定」というものができるようになっています。

例えば、0.3pipsという設定をすると、0.3pips以上滑った際には、約定しないなどということができます。

この「許容スリッページの設定」を小さくすればするほど、スリッページは発生しにくくなります。

しかし、その分だけ「ここぞ!」という場面で約定できない可能性も増えてしまいます。

そのため、ご自身の取引スタイルとFX会社の相性をみながら、自分に合った「許容スリッページ」の設定を行う必要があります。

2.値動きが激しい時のトレードをしない

FXでは各国の経済指標の発表時間が決まっています。

この時の経済指標の発表値が、事前の予想値と大きく乖離すると、それを織り込むために為替レートが動くことがあります。

経済指標の発表直後は、スプレッドも拡大するだけでなく、値動きも荒くなります。

そのため、スリッページも起きやすいという問題があります。

しかし、大きな経済指標は事前にトレードの戦略も立てやすく、初心者には難しいものの、中級者以上はチャレンジしてほしいです。

指標トレードについては、以下の記事を参考にしてみてください。

3.流動性の薄い時間には取引を見送る

FXは、土日を除く平日24時間取引可能です。

しかし、24時間のうちでも参加者が多い時間とそうでない時間があります。

当然取引参加者が多い時間の方が、流動性も多く、スプレッドも狭いので、取引するうえで有利です。

具体的には、日本時間早朝は取引参加者が少ないので、FOMCなど大きなイベントがなければ取引する必要はないでしょう。

取引参加者が少ない時間帯ということは、それだけ値が飛ぶ危険性もあり、スリッページも起きやすいということになります。

特に、日本時間早朝の取引には気をつけてください。

スリッページの少ないおすすめFX会社

GMOクリック証券なら、「許容スリッページの設定」が Webブラウザ・PC取引ツール・スマホアプリで簡単に設定できます。

多くのユーザーに支持されていて、僕もおすすめしています。

おすすめFX会社その1.GMOクリック証券
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プロフィール

田畑 昇人(たばた しょうと)

FX歴10年以上の個人投資家。

東大院生が考えたスマートフォンFX」は、10万部以上売れるなど、FX書籍としては異例の大ヒット。

最新作「武器としてのFX」も、最高Amazon総合12位など、多くの方に読まれています。