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目次
FXの注文方法はいくつか種類があります。
はじめてトレードする際には、どれを使っていいかわからないものです。
そこで、この記事ではFXの注文方法を6つ、丁寧に解説します。
ポジションとは何か?
FXでは、利益を出すために「ポジション」をとる必要があります。
現在のレートより「上がる!」と思ったら「買いポジション(ロングポジション)」をとります。
反対に、現在のレートより「下がる!」と思ったら「売りポジション(ショートポジション)」をとります。
FXにおける「ポジション」は、ある種の在庫みたいなものだと思ってください。
このポジションを「買った値段より高く売る、その差益で利益を出そう」、というのを外貨でやろう、というのがFXの正体なのです。
買いポジションを「ロングポジション」という
売りポジションを「ショートポジション」という
ポジションを持ったら決済するまでが1トレード
さて、ポジションを持ったらレートは上がったり下がったりして、利益が出たり、損失が出たりするはずです。
皆さんの目的は、最終的には残高である「日本円を増やす」ということだと思います。
そのため、ポジションを持ったら「決済」しなくてはなりません。
「買いポジション(ロングポジション)」を持っている→利益or損失確定の売り注文
「売りポジション(ショートポジション)」を持っている→利益or損失確定の買い注文
このように、反対売買をしてポジションを閉じるところまでは1つのトレードになります。
さて、実際にポジションを持って決済するまでの注文方法がいくつかあるので、具体的に見ていきましょう。
発注する際に使う「成行注文」とは?
成行(なりゆき)注文とは、相場の動きを見ていて、ここで売りたい、ここで買いたいと思った時に出す注文です。
現在のレートで約定したいと思ったときに出す注文です。
為替レートは常に変動しています。
今まさに、「この瞬間のレートで取引したい!」と思った時に使うのが、成行注文です。
しかし、この成行注文にも欠点はあります。
それが、「すべる」という現象です。
スリッページに注意!「すべる」とは?
「すべる」とはどんな現象なのでしょうか?
それは、「成行注文は、自分がクリックした時の値段で必ず注文が約定するとは限らない」ということです。
例えば、ドル円を100.00円で「買」ボタンをクリックしたとしましょう。
しかし、あなたの注文がFX会社のサーバーにたどり着くまで、僅かな時間がかかってしまいます。
そして、注文が実際にサーバーに届いた時には、ドル円は100.10円に値上がりしてしまいました。
この場合、あなたはドル円を100.10円で買わなくてはなりません。
つまり成行注文には、「必ずしも希望の値段で買えるわけではない」という欠点があるのです。
この「値段のズレ」、つまり、注文発注時に表示されていたレートと実際に約定したレートとの間に発生した値幅のことを『スリッページ』といいます。
相場が急激に動いている時など、この「スリッページ」が発生しやすくなります。
FXでは『スリッページ』のことを、「すべる」と表現することが多いです。
成行注文では、このすべる現象が割と頻繁に起こります。
「いくらでもいいから約定(やくじょう)させて!」というのが成行注文なのです。
成行注文では、スリッページといって「レートがすべる」ことが多い
有利なレートで決済したい「指値注文」とは?
指値(さしね)注文とは、売買注文を出す時に、ズバリこの価格で売りたいや買いたいと思った時に、使う注文です。
「いくらになったら約定(やくじょう)させて」と為替レートを指定でき、よく使われる注文方法です。
例えば、1ドル=100円の時に、1ドル=99円になったら買ってもいいかな、と思ったとします。
そうしたら、1ドル=99円のところに指値注文をいれておけば良いのです。
そしたら、実際に1ドル=99円まで下がってきた時に約定します。
現状より有利なレートで約定させるのが、指値注文と覚えておけばいいでしょう。
指値注文の活用方法
実際に「指値注文」を活用してみましょう!
現在相場は円高に進んでいるとします。
現在のレートは、1ドル90円。
でも、チャートを見た時にもう少し下がりそうな予感がしたとします。
どうせドル円を買うなら、安く買いたいですよね?
できるだけ安く買うことができれば、利益も狙いやすくなります。
そこで、ドル円の89円に指値注文を入れましょう。
そしてしばらく待つと、やはり予想通りに相場は下がり、ドル円は89円に到達!
めでたく指値注文が約定し、より安くドルを買うことができました。
さて、今度は決済注文の場合を考えてみましょう。
さきほど買ったドル円の89円の買ポジションがあります。
チャートを見ると、今度は相場が上昇に向かっています。まだまだ上向きは続きそうです。
せっかく安く買ったドル円。どうせ売るなら、高く売りたいですよね?
その方が、手元に利益を多く残すことができます。
高く売りたいので、ドル円を91円で指値注文を入れてました。
すると、予想通りに相場は上がり、ドル円は91円に到達!
めでたく希望通りの価格で売ることができ、利益を出すことができました。
このように、「現在のレートよりも安く買いたい、高く売りたい」時に指値注文が便利です。
個人的には、持っているポジションを利益確定する際によく使っています。
指値をいれておけば、相場から離れても安心ですからね。
損失を限定したい時に便利な「逆指値注文」とは?
逆指値注文を使いこなすことは、「FXで成功するかどうかを左右する最重要ポイント」です。
指値注文が現在よりも有利なレートを指定するのに対し、「逆指値注文」は、現在のレートよりも不利なレートを指定して発注する注文方法です。
何故こんな注文方法が必要なのでしょうか?
今1ドル=100円の時に、10万ドル買ったとしましょう。
この状態を「1ドル=100円で10万ドルの買いポジションを持っている」といいます。
ドルを買ったということは「今後ドルの価値が上がり、円の価値が下がる」
すなわち、「ドル高円安になる」と予想したわけです。
予想通り1ドル=105円になれば、ドルを売って円を買い戻すと1ドルあたり5円の利益がでます。
10万ドルで50万の利益がでることがわかります。
予想に反して1ドル=95円になれば、1ドルあたり5円の損なので、トータル50万円の損がでてしまいます。
ここで、普通の人はなかなか105円で決済の売り注文をだすことはできないでしょう。
何故なら、50万円もの損失を確定させるのが嫌だからです。
5円も下がったから、これ以上下がらないだろう。
きっと戻るだろうという希望的観測が働きます。
しかし、相場の世界においてこれ以上下がらない、あるいは上がらないという保障はありません。
したがって、損失確定を避けようとする心理や希望的持つことは、一度の取引で全財産を失う可能性があり、とても危険です。
ここで1ドル=99円に逆指値注文を入れておけば、実際に1ドル=99円まで下がった際に自動的に決済されます。
損失を、10万円で限定することができるのです。
「損失を小さくし、利益を大きくすること」が相場に勝つコツです。
投資で勝っている人は「損切りを確実にできる」人なのです。
ポジションを持ったら必ず損切りの逆指値注文も同時に入れて下さい。
取引を行う前に、最初にこの取引によっていくら失う可能性があるのか、を必ず意識して下さい。
その他の逆指値注文の使い方
利益を守るために使われる逆指値注文
逆指値注文は、損失を限定させる目的で使用されることが一般的です。
しかし、「利益を確定させるため」に使われることもあります。
以下のような例を考えてみましょう。
- 1ドル85円で1万ドルを買う。予想通り、相場は上昇を続け、現在1ドル90円まで上昇。
- このまま上昇が続けばさらに利益が見込めるが、下がってしまう可能性もある・・・どうしよう
- そこで、利益確定のため、現在のレート1ドル90円の1円下、1ドル89円で逆指値注文を発注する。
- 相場がもし上昇を続ければ、それはそれでラッキー。もし89円まで下がってしまうと、自動的に売り注文が発注され、利益を確定させてくれます。
このように、逆指値注文は、利益を確定させる目的でも使われることがあります。
レンジのブレイクアウトで使われる逆指値注文
またレンジ相場のブレイクアウトで、相場の勢いに乗りたい時も使われます。
下の図を見てください。
ドル円のチャートですが、107.947円で上値を抑えられていることが分かります。
東京時間の高値・安値をブレイクすると、トレンドが生じることが多いです。
このケースの場合、107.947円をブレイクすると、上に大きくレートが跳ねていることが分かります。
つまり、107.947円に逆指値の買い注文をいれておけば、トレンドに便乗できるのです。
このように「逆指値注文」もいろいろな使い方ができるんですね。
「逆指値注文」をうまく使いこなすことが、勝てるトレーダーの最低条件ともいえるでしょう。
ポジションの利益と損失を決定「OCO注文」とは
OCO(オーシーオー)注文は、「One Cancels the Other order」の略です。
利食いと損切りを同時に発注する注文方法です。2つの注文を同時に出し、片方が成立された場合に、もう片方の注文が自動的に取り消されます。
「もし上がったら売って利益を確保したい。でももし下がってしまったら損切りしたいなあ・・・」
その両方の希望を1つで叶えられるのが、OCO注文なのです。
1.レートが上がることを想定して、利益確定目的で売り指値注文を出す。
2.レートが下がることを想定して、損切りのため逆指値注文を出す。
これを同時にできる注文が、OCO注文です。
OCO注文は、主に決済注文で利用されます。
その理由は、利益確定と損切り、両方に対応することができるからです。
今持っているポジションに対して、指値注文と逆指値注文を同時にいれる際に、よく使われます。
実際のOCO注文の例
それでは実際に、具体例をみてみましょう。
■ 買い注文からはいった場合の決済注文におけるOCO注文例
1ドル=100円のとき、あなたはドル円を買いました。
ここで、OCO注文の出番です。
相場が上がった場合の利益確定のために、1ドル=101円で売りの指値注文をいれました。
同時に、下がった場合の損失限定のために、1ドル=99円で売りの逆指値注文を入れました。
■ 相場が上昇し1ドル=101円の売り指値注文が成立した場合
このとき、自動的に1ドル=101円で利益確定が行われます。
同時に、1ドル=99円の売り逆指値注文は、自動的に取り消されます。
■ 相場が下落し1ドル=99円の売り逆指値注文が成立した場合
このとき、自動的に1ドル=99円での損切りが行われます。
同時に、1ドル=101円の売り指値注文は、自動的に取り消されます。
■ 売り注文からはいった場合の決済注文におけるOCO注文例
1ドル=100円のとき、あなたはドル円を売りました。
ここで、OCO注文の出番です。
相場が下がることの利益確定のために、1ドル=99円で買いの「指値注文」をいれました。
同時に、上がった場合の損失限定のために、1ドル=101円で買いの「逆指値注文」を入れました。
■ 相場が下落し1ドル=99円の買い指値注文が成立した場合
このとき、自動的に1ドル=99円で利益確定が行われます。
同時に、1ドル=101円の売り逆指値注文は、自動的に取り消されます。
■ 相場が上昇し1ドル=101円の買い逆指値注文が成立した場合
このとき、自動的に1ドル=101円での損切りが行われます。
同時に、1ドル=99円の買い指値注文は、自動的に取り消されます。
このように、利益確定のレートと損切りのレートの両方を指定する場合、OCO注文は非常に便利なのです。
今持っているポジションに対して、利益確定と損切りを同時に発注できるので、忙しくて頻繁にレートを見れない方には必須の注文方法です。
リスクを限定したうえで、相場が思惑通りに動いた場合は、利益も確保できます。
OCO注文を使えば、計画的に利幅や損失の幅をコントロールすることができるわけですね。
新規の注文と決済の注文が同時にできる便利な「IFD注文」
IFD(イフダン)注文は、IFDとは「If Done order」の略です。
新規の注文と、それを決済する注文をセットで出せる注文方法です。
新規注文が成立すると、自動的に決済注文も有効になります。
「○○円になったら新規で買いたい。そのあと○○円になったら決済して売りたい。」
このような悩みを叶えてくれるのが、IFD注文です。
IFD注文は、新規注文と決済注文を同時に発注することができるのです。
IFD注文は、新規注文から決済注文まで、すべて自動で行ってくれるので、とても便利な注文方法です。
それでは実際に、使い方をみてみましょう。
以下の図を、参考にしてください。
例えば、1ドル=100円のときに、1ドル=99円でドルを買いたいとします。
1ドル=99円で、指値の買いの新規注文を発注したとしましょう。
IFD注文では、同時に1ドル=101円で指値の決済注文も発注できるのです。
その後、相場が一度1ドル=99円まで値を下げたため新規注文が約定しました。
新規注文が約定した後、相場の勢いが上昇傾向に変わりました。
無事1ドル=101円まで上昇。決済注文も約定しました。
このように、新規注文から決済注文まで一括で行えるのがIFD注文なのです。
IFD注文では、随時レートを見ていなくとも、一度の発注で取引を完了できます。
一度の発注で取引を完了できるため、忙しい人にはおすすめの注文方法です。
IFD注文を使う際には、4通りの組み合わせが考えられます。
- 新規注文:指値、決済注文:指値
- 新規注文:指値、決済注文:逆指値
- 新規注文:逆指値、決済注文:指値
- 新規注文:逆指値、決済注文:逆指値
この中でも、IFD注文を使う際には、「新規注文:指値、決済注文:逆指値」の組み合わせをおすすめしています。
FXを行っていると、相場が予想と違う方向に動くことは日常茶飯事です。
その場合を想定して、決済注文に「逆指値注文」を活用するのです。
そうすれば、もし損失が出た場合も、一定の範囲に抑えることができます。
相場が予想通りに動いた場合は、好きなタイミングで「成行注文」で決済しましょう。
「指値注文」をおいていないので、利益を伸ばすことができるのです。
IFD注文において、「新規注文:指値、決済注文:逆指値」は、リスクを限定した上で、利益を伸ばすことができる非常に優れた組み合わせです。
■ IFD注文の実際の活用例(1万通貨の場合)
- 1ドル=121円の時に、1ドル120円まで下がり、その後上昇すると予想。
- 1ドル=120円で新規の買い注文を発注。損失幅を1円と決めて、決済注文には1ドル=119円の逆指値注文を発注。
- 実際に相場は下がり、1ドル=120円の買い指値注文が約定する。
- 1ドル=120円まで下がった後、相場は反転し上昇する予想だったが、予想が外れ、為替相場の急激な変動で1ドル=120円から117円まで暴落。
- 1ドル=119円まで下落した際に、逆指値注文が発動され、無事決済が行われる。損失は1万円。
- もし逆指値注文をいれていなければ、1ドル=117円で決済されていたので、損失は3万円でした。
このようにIFD注文をうまく使うと、レートをチェックしなくても、うまくリスクコントロールをして、利益を伸ばすことが可能なのです。
注文から決済まで一括発注可能「IFO注文」とは
IFOとは「If Done order + One Cancels the Other order」の略で、IFD注文とOCO注文を組み合わせた便利な注文方法です。
最初の注文から決済の注文まで、完全に自動売買で行うことが可能です。
新規で注文を出すと同時に、利益を確定するための指値注文と、損失を抑えるための逆指値注文の2通りの決済注文を同時に出すことができます。
IFO注文の具体例
それでは、IFO注文の具体例をみてみましょう。
まず、1ドル=100円で買いの新規指値注文をいれます。
次に新規注文が約定した場合を想定して、決済のOCO注文をいれましょう。
【1】1ドル=101円の利益確定の決済の「指値注文」
【2】1ドル=99円の損切りのための「逆指値注文」
この場合、1ドル=101円になれば、【1】の「指値注文」が発動し、利益を確定させ取引を終了させます。
1ドル=99円になると、【2】の「逆指値」注文が発動し、損切りをして取引を終了させます。
IFO注文では新規注文とそれに対する決済注文を一緒に発注できます。
また、決済注文では利益確定と損切りのための2つの注文を入れることができるため、最初から最後まですべて自動で行うことができます。
利益確定と損切りの両方に対応できる「IFO注文」は、忙しくてレートを見ている暇がない人にとって、とても強い味方となります。
IFO注文を使ったブレイクアウトトレードの実例
「IFO注文」を使うと、自動売買でレンジのブレイクアウトをとることができます。
まずは、以下のドル円のチャートを見てください。
この場合、東京時間の高値の107.947円を抜けたら、ブレイクアウトが起こると予想できます。
チャートの画像では、実際にブレイクアウトが起こっていることが分かると思います。
東京時間のレンジをブレイクすると、10pips程度は狙うことができます。
この時に行うIFO注文は、以下の通りです。
【1】新規の買い「逆指値注文」:1ドル=107.947円になったらドル円を買う
【2】決済の売り「指値注文」:1ドル=108.047円になったらドル円を売る(利益確定)
【3】決済の売り「逆指値注文」:1ドル=107.847円になったらドル円を売る(損切り)
このような注文を入れておけば、後は自動的にブレイクアウトをとることができます。
東京時間が終わったら、15時以降にこのような注文をいれておくといいです。
ブレイクアウト時の注文を事前に発注しておくことで、相場が急変した時などに取ることができるのは大きなメリットといえそうです。
FXでよく使う注文方法まとめ
- FXでは新規で注文することを「ポジションを建てる」といいます
- 利益や損失を確定を「決済」といい、ポジションを閉じるまでが1トレード
- 成行注文は相場の勢いが強く、乗り遅れたくないときに有利
- 指値注文を使うと今より有利なレートでポジションを持つことが可能
- 逆指値注文では、損失を限定することができるためトレードでは必須
- ポジションを建てた後の「OCO注文」では損失限定と利益確定を同時に実現可能
- IFD注文・IFO注文は少し上級者向けなので、取引に慣れてきたら使ってみよう
FXにおいて、成行注文は特にスリッページしにくい約定力が求められます。
おすすめの会社を紹介するので、参考にしてみてください。
スプレッド | 通貨ペア |
---|---|
米ドル/円 0.2銭(原則固定) | 20 |
取引単位 | キャッシュバック |
1,000通貨(※南アフリカランド/円とメキシコペソ/円は10,000通貨単位) | 最大550,000円 |
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