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移動平均線だけでは、単純なレートの時間推移しかわからず、より正確なサポートやレジスタンスを把握するには、価格帯別出来高をみる、といったアプローチが考えられます。
実は、価格帯別出来高というのは株式投資では一般的に使われる指標の1つで、今回それをFXに使ってみよう、というお話です。
価格帯別出来高を見る方法やインジケーターの紹介まで、この時期一つで完結します。
価格帯別出来高とは
出来高とは、ある期間中に成立した数量のことを意味しています。
チャートは基本的に横軸が「期間」、縦軸が「レート」になっています。
以前加重平均価格(VWAP)を計算してみよう、という記事でテクニカル分析の限界について考察してみました。
ここで試しに、約定価格を計算してみましょう。
- 21時 約定レート 米ドル円 100 出来高 100
- 22時 約定レート 米ドル円 101.5 出来高 100
- 23時 約定レート 米ドル円 102 出来高 800
この3時間の平均約定価格を出してみましょう。
100 × 100 / (100 + 100 + 800) + 101.5 × 100 / (100 + 100 + 800) + 102 × 800 / (100 + 100 + 800) = 101.75
もし24時に米ドル円のレートが102.5なら、4時間以内にポジションを持ったショーターは全員含み損で、逆にロングをしている人は全員含み益であるということがわかります。
さて、VWAPを計算してもよいのですが、もっと視覚的にレジスタンスやらサポートラインを把握できたら便利ですよね。
その時に役に立つのが、「価格帯別出来高」です。
価格帯別出来高をチャートに表示してみよう
実際の米ドル円の日足チャートに価格帯別出来高を表示してみました。
この場合、左側の横線が長くなっている部分が価格帯別出来高を表示したものです。
これは、Dukascopyという会社で「JForex」というツールを持っていると使うことができます。
右上の鉛筆マークの「線描」から、「VolumeProfile」を選択し、指定の好きな期間をマウスで選択すると、左側に価格帯別出来高を表示することができます。
これで、好きな時間足で好きな期間の価格帯別出来高を見ることができますね。
上の図でいうならば、108~106で出来高が集中していて、それを大きく上抜けるか下抜けると値が軽く、どちらかのポジションが多くく含み損を抱えるようなレンジ相場であるということがわかります。
さて、Dukascopyに口座を持っていない場合はどうしたらよいでしょうか。
実は、MT5でもそのような便利なインジケーターが存在します。
Volume Profile Indicatorの紹介
MT5に「Volume Profile Indicator」を導入すると、このようにその日の価格帯別出来高を簡単に表示することができます。
インジケーターのダウンロードは以下のURLから可能です。
https://gitlab.com/fxcoder-mql/vp/-/tree/master/VP
リンク先へ飛ぶと、以下の画面が現れます。
上記の赤丸の部分を押すと、圧縮ファイルがダウンロードできるので解凍してください。
そうすると、「VP-include」というフォルダと「VP」というMQL5ファイルが現れるので、これをお使いのMT5の「Indicator」フォルダに入れてください。
これで、「VP」というインジケーターが使用可能になっていると思います。
MT5でも価格帯別出来高が簡単に表示できるようになりましたね。
価格帯別出来高も面白いかもしれない
価格帯別出来高をみていくと、不思議と重要なサポートラインやレジスタンスラインで大きく出来高を伴っていたりと、面白い傾向が見えてきたりします。
もしかしたら、テクニカル分析だけでは見えなかったものは見えてくるかもしれない、そんな可能性を感じますね。
こちらの記事はまた追記していきます。
なお、インジケーターは私が作成したものではありませんので、ご使用は自己責任でお願いいたします。