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目次
FXで大損を出してしまうのには、様々な原因があります。
落合監督もこう言っています。
「勝ちに不思議の価値あり、負けに不思議の負けなし」
何事も負けをなくしていけば、おのずと勝ちにつながるものです。
そこで今回は、FX経験者なら誰もが通るであろう、6つのよくある失敗についてまとめました。
1.レバレッジのかけ過ぎ(ずさんな資金管理)
FXはレバレッジをかけることのできる金融商品です。
レバレッジは「てこの原理」という意味で、FXの場合は25倍までかけることができます。
100万円FX会社に入金したのなら、2500万円分までの外貨を売買することができるのです。
つまり、レバレッジのおかげで少しの値動きでも、大きな利益を出すことができます。
しかし、レバレッジをかけると、かけたレバレッジに比例して損失額も大きくなります。
レバレッジをかけると、何が起こるのでしょうか?
もし、100万円から始めて、一回の取引で資産の50%が変動する取引を行ったとしましょう。
1.50%資産が増えた場合
最初の100万円が150万円になりました。
この場合、約33%資産が減ると、元の100万円に戻ります。
2.50%資産が減った場合
最初の100万円が50万円になりました。
この場合、約100%資産が殖えると、元の100万円に戻ります。
ここから何が分かるのでしょうか?
ハイレバレッジで取引をすると、資産が大きく減った場合、取り返すのがとても大変なのです。
資産が半分になってしまうと、取り返すのに100%の利回りを出さなくてはいけません。
負ければ負けるほど、元本に回復するために必要な利回りは大きくなっていきます。
一度負けのサイクルに入ってしまうと、ハイレバレッジで取引をしている場合、資産を大きく減らしてしまうのです。
そして取り返すのが困難になり、相場の世界から退場せざるをえなくなるのです。
2.大きなトレンドに対して逆張り
FXは各国の通貨を取引しているので、各国の金融政策によって大きな値動きが生じることがあります。
例えば以下の図を見てください。
このように、ファンダメンタルズ要因で相場が大きく動く際には、それに逆らっていると大きく利益を出すことができません。
初心者の方は、このような大きな値動きに対し、「そろそろ反転するはずだ」と安易に逆張りをして資産を減らしてしまいます。
経済ニュースをチェックして、このような為替が動く要因を考えて、方向性に逆らわないことが、FXで生き残っていくコツです。
FXは通貨の交換なので、今どの通貨が買われていて、どの通貨が売られているかをチェックしておくと、トレンドに対して逆張りすることも少なくなるでしょう。
各通貨の変動率を見ることのできるサイトが「Mataf.netのCurrency index」です。
このサイトではある時点(時間軸は選択できます)から、各通貨がどの程度変化したのかを見ることができます。
例えば、上の図では米ドルとポンドが買われていて、円が売られていることが分かります。
つまり、米ドルやポンドを売ったり、円を買う取引を避けるだけで、大きなトレンドに逆らった逆張りを避けることができます。
こういうサイトを見ると、トレンドが分かりやすくなるので、逆張りする機会が減るのかもしれません。
3. 損切りをしない
FXでは、7割がレンジ相場といわれています。
つまり、損切りをせず放置しても、高確率でレートは戻ってくることが多いです。
しかし、大きなトレンドが出た時に、「損切りをしたくない」などといって、ナンピンしていると破産してしまいます。
損切りは、次のチャンスに備えて資金を残すために必要です。
ここでノーベル経済学賞を受賞したプロスペクト理論から、人が何故損切りをできないか考えてみましょう。
上の図をすごく簡単に説明すると、自分たちが投資した商品の価格を参照価格とします。
利益を1円獲得した時の喜びを1と仮定すると、損失を1円出したときの悲しみはその2倍、−2です。
人間は利益を早く確定したがり、損失を回避する傾向があるのです。
X軸(横軸)が右にいけばいくほど、利益は増えるが、それに比例して人間は価値を感じていない事が分かります。
つまり、1万円稼いだ時と、100万円稼いだ時は単純に比較して、喜びは100倍にならないと言う話です。
そしてX軸(横軸)が左にいけばいくほど、損失は増えるがそれに比例して人間の感情はどんどん鈍感になっている事が分かります。
つまり、人間は含み損を最初抱えると、とてつもない苦痛を感じるが、だんだんと曲線の傾きが緩やかになっていくことが分かると思います。
一度含み損を抱えると、人間の心理としては「値が戻るまで持っていよう」という心理状態に変わります。これが損切りを行う上で足枷になるのです。
カジノに行くとわかりますが、勝てるギャンブラーは、いい手札が来るまで勝負に出ないものです。
弱いカードしかない時は、勝負を降りるものです。
そして、FXで損切りするときの理由は大きく分けて2つあります。
1.相場観が間違っていた
2.相場観は合っていたが、タイミングが間違っていた
「相場観が間違っていた」という場合は、そもそもトレンドを読めていないなど基本的なことができていません。
「相場観は合っていたが、タイミングが間違っていた」という場合は、大抵儲け損ねる恐怖からくるものです。
高値掴み・底値売りなどが多くの方に当てはまると考えられます。
しっかりと押し目を拾う・戻りを売るということを心がけるとうまくいくと思います。
FXで勝ち続けるためには、まずは上手な負け方を覚えましょう。
4. 余剰資金以外を使う
投資は、本来余剰資金でやるものです。
負けが続いたり、含み損を抱えたりすると、つい生活資金にも手をつけてしまいがち。
しかし、負けているときにポジションサイズを増やしたり、ナンピンしてもいいことはありません。
このようにアツくなった時は、メンタルコントロールもうまくできていないので、利益が出ることも少ないでしょう。
生活資金に手を付ける時点で、もう冷静ではないはずです。
「相場が分からないときはやらない」
自分の得意なマーケットが来るまで、じっと耐えるのも仕事のうちです。
冷静さを失った時は、生活資金に手を付けるのではなく、じっくりと次のチャンスを待ちましょう。
5. すぐに利益確定してしまう
どうしても投資を始めると、含み益が出るたびにすぐ利益確定したくなるもの。
先ほど紹介したプロスペクト理論でも、それが分かります。
価格が上がり、少しでも含み益(横軸が右方向)が出ると、人間の感じる価値(縦軸)が急に増大します。
何度も言いますが、人間は利益を早く確定したがり、損失を回避する傾向があるのです。
これを克服しないことには、FXにおいて利益を伸ばすことはできません。
そもそも、FXはスプレッドや手数料など、最初からマイナスなので利益確定がはやく、損切りを遅くしていては、負けがかさむばかりです。
一回当たりのトレードのリスクリワード(損益比率)や勝率などを記録し、一回あたりにどれくらいの利益を出せばトータルでプラスになるのか考えてみてください。
トレードごとに期待値を考えて、許容した損失分の利益を一回あたりのトレードで狙うようにしましょう。
6.FXで人生が狂った人々のニュース
ここでFXで人生が狂ってしまった人たちのニュースを見ておきましょう。
こうならないためにも、しっかりと脳裏に焼き付けてください。
りそな行員、1億5500万消失…自殺後に発覚
りそな銀行の20歳代の男性行員が、担当していた顧客から私的に計約1億5500万円を集めて外国為替証拠金取引(FX取引)などで運用し、大半を消失させていたことがわかった。同行は、行員が業務外で資金を集めることや、FX取引を行うことは認めていない。国に登録せずに資金を集めて運用することは、金融商品取引法で禁じられており、同行は金融庁に報告した。
同行によると、行員は池袋支店の営業担当で、2013年7~12月、顧客の企業経営者ら3人に対し、「銀行の業務とは別に、出資してくれれば資産を増やす」などと勧誘し、個人や法人名義で出資させたという。行員は今年1月に自殺しており、その後、顧客から「行員と私的な金銭の取引をしていたが、連絡が取れない」と問い合わせを受けて発覚した。行員は自分の証券口座でFX取引や株式のオプション取引で運用したが失敗し、顧客の1人には2000万円を支払った以外は、配当や返金などは行わず、ほぼ消失させたという。(引用元:2014年5月01日14時30分 読売新聞)
名古屋の会社で2億8千万横領か 元社員を容疑で逮捕
愛知県警中署は6日、鋼材販売会社「愛知鋼業」(名古屋)から650万円を横領したとして業務上横領の疑いで、同社の管理部長代理を務めていた無職A容疑者(51)=愛知県江南市=を逮捕した。在職中の2011~12年に約30回に分けて計約2億8千万円を横領したとみて調べている。
逮捕容疑は12年5月ごろ、愛知鋼業名義の口座から、自身が代表取締役を務める業務実態のないペーパーカンパニーの口座に650万円を振り込み横領した疑い。「外国為替証拠金取引と株取引に1億円以上投資した。数千万円の借金返済にも充て、クラブなどでの飲食代に月数百万円を使った」と供述している。(引用元:2013年1月6日18時54分 共同通信)
伊藤忠社員が7億円横領=3月末に懲戒解雇
伊藤忠商事は16日、ニュージーランドの森林関係の関連会社に出向していた30代の男性社員が、777万ニュージーランドドル(約7億円)を横領していた不正が発覚したと発表した。同社は3月27日付でこの男性社員を懲戒解雇した。業務上横領の疑いで警視庁に告発する。
伊藤忠によると、この男性社員は2012年5月から14年2月にかけ、架空の請求書を捏造(ねつぞう)するなどした上で、関連会社の銀行口座から自分の口座に送金していた。横領した金は外国為替証拠金取引(FX)につぎ込んでいたとみられる。
(引用元:2014年04月16日12時32分 時事通信)
俳優雇い偽装工作、着服の元IBM関連会社幹部
会社の銀行口座に振り込まれた売掛金約1億3000万円を横領したとして、警視庁は27日、米・IBM社の日本法人の一つだった「IBMビジネスコンサルティングサービス」(日本IBM社と合併、解散)の元幹部・I容疑者(48)(東京都中央区佃)を業務上横領容疑で逮捕した、と発表した。同庁は2005年以降、約3億円を着服し、FX取引などに使ったとみている。
同庁幹部によると、I容疑者は08年4月~09年4月に計12回、取引先から振り込まれた売掛金約1億3000万円を自らの口座に移し、横領した疑い。「FXや外為取引などの投資に使った」と供述している。
I容疑者は売掛金回収の責任者で役員級待遇を受けていた。着服がばれないよう、取引先を装って「入金が遅れ申し訳ない」との偽メールを送ったり、俳優4人を雇って取引先の社員に仕立て、自らの上司に謝罪させたりしていたが、社内調査で横領が発覚し、09年5月に依願退職。同社は10年4月に合併、解散した。(引用元:2013年5月27日14時19分 読売新聞)
「上司に『バカ』と呼ばれた。貯金を増やして見返そうと・・」FX始めて借金増やした
クレジットカード紛失を装ってブランド品をだまし取ったとして詐欺罪に問われた
元北海道警稚内署生活安全課巡査のH被告(27)(懲戒免職)の論告求刑公判が
17日、札幌地裁(井戸俊一裁判官)であった。検察側は「警察官にあるまじき行為」として
懲役3年を求刑した。判決は5月11日。 検察側は、H被告が給料を外国為替証拠金取引
(FX取引)につぎ込んで損失を出し、借金返済などのために詐欺事件を起こしたと指摘。
H被告は最終陳述で「時間を戻せるならあんなことはしない。人生をやり直すチャンスを」と
頭を下げた。
これに先だつ被告人質問で、H被告はFX取引をした理由について「上司に名前ではなく、『バカ』と呼ばれ、『仕事ができない』と言われていた。見返したくて、貯金を増やそうと思った」と述べた。事件が道警全体に与える影響を考えなかったかを問われ、「てんびんにかけてお金を取ってしまった」と説明した。
(引用元:2012年4月18日18時02分 読売新聞)
最後に
投資の世界では、メディアなどでも「勝ち方」が取り上げられることが多いです。
しかし、実際は「どうやったら失敗するのか」を学んだほうが勉強になることも多いです。
絶対やってはいけないことを避ければ、経験値が貯まっていつか勝てるようになるはずです。
またFXをやる上では、取引記録をつけることと経済指標を把握しておくことが重要です。