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田畑昇人のFXブログ

【書評】あなたのお金と投資脳の秘密

書評   

あなたのお金と投資脳の秘密

あなたのお金と投資脳の秘密―神経経済学入門
ジェイソン・ツヴァイク
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 50,110

 

この本は、投資を神経経済学という学問の観点から考察したものです。

最新の生理学によると、トレーダーの脳と麻薬中毒者の脳内は非常に似ていることがわかっています。

今まで、投資で「無駄なエントリーが多い」や「相場が気になってしまう」方などは、この本を読むといいでしょう。

 

印象に残ったこと

■ ドーパミン

投資を行う脳とドーパミンは非常に関係性がある。

1.期待したものを得るだけでは、ドーパミンは発生しない。

期待に見合った十分な報酬が、ドーパミン神経細胞を高揚状態に導く。
実際得るものが期待した以上でないと神経的には興奮しない。

これで、麻薬中毒者が同じ効果を得るために、それまでより大きな「注射」を欲しがるのか、なぜ投資家が「価格上昇のモメンタム」や「加速度的な利益成長」によって急騰する株を追い求めるのかが説明しやすくなる。
同程度の神経活動を維持するためには、毎回、前回より大きい刺激を必要とする。

2.予期せぬ利益が入ると、脳は興奮する。

「ドーパミンは、慣れているものより新しい初めての刺激のほうに反応する」

3.期待する利益が得られなければ、ドーパミンは干上がってしまう。

報酬がくるという合図を見つけると、ドーパミン神経細胞は活性化する。
だが、利益が得られないとわかると即座に発火をやめ、予定していたドーパミンの分泌もしなくなる。

「やった!」という反応ができず、脳が苦痛を感じ、完全にやる気を失うのだ。

 

■ 予想中毒

自然に空白がないように、人は規則性のなさを嫌う。
予測不可能なものでも、予想したくてたまらなくなるのは、反射脳のドーパミン・センターに由来する。

お金を儲けさせてくれるパターンを見つけると、その刺激を受けて、脳はドーパミンを放出しはじめる。
多くを経験すればするほど、儲けから得られる快感は、儲けが見えると思った瞬間から高まるようになり、実際に儲けた瞬間には薄れていく。

 

■ 囚われない

保有銘柄の株価をチェックせずにいられないということは、金銭的なリターンを犠牲にしているだけではない。
残りの人生から貴重な時間を奪っているのだ。

 

■ ボク、大丈夫?

「この100人のなかで、あなたは平均以上か?」と聞かれると、およそ75人が手をあげる。
こうした見方を、心理学者は「自信過剰」と呼ぶ。

それが投資家を困難の山に巻き込むのだ。

「楽観主義と自信過剰の組み合わせが、資本主義を存続させている主要な力の1つである」

一般的に人は、他人が何かに成功する可能性を冷静に分析することができる。
だが通常、自分のことになると、目が曇ってしまう。

そのため、後悔するようなリスクをとってしまう。

■ ウォーレン・バフェットの指摘

「ほとんどの人にとって、投資で大切なことは、どれだけ知っているかではなく、むしろ知らないことをどれだけ現実として明確に認識するかである。
投資家は大きな間違いを避けている限り、正しく行わなければならないことはそれほど多くはない。」

■ 休憩をとる

どんなに小さな気分転換でも、リスクの受け止め方に大きな違いが生じる。
だから、衝動的に投資商品を売買しないこと。

■ 方針を自分で書く

感情に動かされて、道を踏み外さないようにする最良の方法は、自分の投資方針や手順を事前に書き出しておくことだ。

■ 高望みは大きなトラブルのもと

通常、魅力的な成長株への期待は非常に高いので、よいニュースにはびくともしない。
ネガティブ・サプライズが少しでもでれば、株価はひっくり返りやすい。

反対に、割安株は成長期待が非常に低いため、ネガティブ・サプライズの影響は強く受けないが、予想外の良いニュース(ポジティブ・サプライズ)で急騰することがある。

割安株の利益は、短期的には成長株よりでこぼこして、直線的には伸びづらい。
脳は1つのものの繰り返しより、変化のあるパターンを認識する方が、時間がかかることが分かった。

これが割安株の価格が一貫して安い理由である。
短期的には、成長のパターンが定まらないため、脳が一生懸命働いて、次に何が起こるかを予想しなくてはならない。

一方、成長株の単純な価格上昇は、反射脳の感情経路を自動的に点灯させる。
安定的な価格上昇は、自動的に予想可能と感じられる。

 

■ 宝くじ

宝くじを買う時には、お金の心配が一切なくなり、隠居して、高級車を乗り回す姿が目に浮かぶ。
そのイメージは、麻薬のように快感を溢れさせ、富の持つあらゆる素晴らしいものが自分の上に降り注いでくるのを思い描く。

しかし、宝くじの当選者になるのは一瞬のことだ。
当選者であることは一生、事実として続く。

実際、宝くじにあたった人の多くは、その余波にショックを受ける。
異常に親しげになる知人。
新築の大豪邸に身を隠しても、音信不通だった親戚が訪れる。
仕事を辞め、友人を失い、退屈で気が狂う。
周りの者は、お金をせびる。
本当の友だちが誰なのか見分けるのが難しくなる。
だから、1人で過ごす時間が長くなる。

突然降ってわいた富のせいで、若さや時間、自制心、自尊心、友情、愛といったものはお金では買えんだとあざ笑われているような気分にさせられる。
ある統計によると、棚ぼたを手にした人達の70%がすべて散財する。
宝くじに当たってから、2〜3年後に、当選者が以前より幸福である場合はほとんどない。

あなたのお金と投資脳の秘密―神経経済学入門
ジェイソン・ツヴァイク
日本経済新聞出版社
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