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田畑昇人のFXブログ

【書評】リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間

書評   

リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
高野 登
かんき出版
売り上げランキング: 1,665

 

世界的に有名なホテル「リッツ・カールトン」

世界最高峰のサービスは、世界最高の従業員から生まれています。

リッツ・カールトンには、「クレド」と呼ばれる社訓のようなものがあります。

1983 年、リッツ・カールトン・ホテル・カンパニーが設立されたとき、
ドイツ人の社長、ホルスト・シュルツィを中心に設立メンバーが集まり、
「どういうホテルであればお客様が常に行きたいと思ってくださるか?
それから他の方にもすすめたいと思ってくださるか」を話し合いました。
その考え方をまとめたのがクレドです。
クレドには「リッツ・カールトン・ホテルはお客様への心のこもったおもてなしと、
快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています」とあります。

この本で、心が暖まる「人との接し方」ホスピタリティの原点を学ぶことができます。

一番、印象に残ったエピソードがあるので、紹介します。

 

あなたのパラシュートを詰めるのは誰?

アメリカの海軍兵だったチャールズはジェット・パイロットとしてベトナム戦争に参戦していた。
優秀なパイロットだった彼は数々の作戦をこなしたが、75回目の出撃で敵の地対空ミサイルに撃墜された。
そして堕ちていく中、危機一髪、パラシュートで脱出に成功した。

しかし、敵地のど真ん中であったため、その場で捕まり、投獄されて苦しい6年間を監獄で過ごす事になる。
やがて、ベトナム戦争が終結し、チャールズも無事解放された。
そして彼は自分の経験から学んだある事を講演して歩くこととなった。

 

それはある日のこと。
彼が妻と二人でレストランで食事をしていると、別のテーブルにいた男が彼のもとにやってきてこう言った。

 

「あんたチャールズじゃないか!空母キティホークからジェット機で出撃して行っただろう。撃墜されたんじゃなかったのか?」
チャールズは驚いて、
「一体全体あんたは、何故そんなことを知っているんだ?」
すると男は、
「あの時、おれがあんたのパラシュートを詰めたんだよ」
チャールズは深い驚きと感謝で思わず息をのんだ。

 

そして男は嬉しそうに言った。
「どうやらちゃんと開いたようだな」
「もちろんだ。もしあの時あんたのパラシュートが開かなかったら、私は今こうしてここにいられるはずがない!」

 

その夜チャールズは一睡もできなかった。あの男のことが頭から離れなかったのである。
彼は自分に問いかけていた。
あの男は空母の上でどんな格好をしていたのだろうか。
おそらく、他の水兵と同じように白い帽子を被り、背中に四角い背襟を付けて、ベルボトムのズボンを履いて…

 

同じ海軍とはいえ、あの男は一水兵で自分は間違いなくエリートパイロットだった。
彼とも何度か顔を合わせていたに違いない。
しかし、「おはよう」とか、「元気か」と自分から声をかけたことが一度でもあっただろうか。
あるいは彼らの仕事に対して感謝の気持ちを伝えた事が、果たしてあっただろうか。

 

チャールズは今まで考えることすらなかった、ある光景を思い浮かべていた。
何十人という水兵が、船底に近い作業場のテーブルに向かって、毎日、何時間も黙々とパラシュートを折りたたみ、丁寧に詰めている姿を。
言葉を交わす事すらないパイロットたちの、しかし間違いなくその運命を左右する仕事を、彼らは黙々とやっていたのだ。

チャールズは言う。

 

人は皆、気づかないうちに、誰かに様々なパラシュートを詰めてもらっている。
あなたは誰にパラシュートを詰めてもらっているのか。
その人たちへの感謝を忘れてはいけない。

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
高野 登
かんき出版
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